やすたか

ルームのやすたかのネタバレレビュー・内容・結末

ルーム(2015年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

生きるとは何か?幸せとは?みたいなことを監禁事件に巻き込まれた母親と五歳になったその子供の目線で語る圧倒的な作品。本当に凄い作品だと思う。
祖父がジャックを見なかったシーンについては、ジャックが監禁魔の子供にあたることに対する祖父の嫌悪感を表してると思うけど、こういう解釈をするのって必ず男で、これを挟むことで子を持つ世の母親が抱えるいくつもの障壁のひとつを表し、ひいては生を受けるということについての重要な投げかけになっているのだと思う。例えば以前ネットか何かで読んだ、お腹を(物理的に)痛めるイコール母親という論は間違えだ、たまたま体質的に痛みを感じない出産だとかもっと言えば代理出産だとしても、母親自身がその子供の母親であると嘘偽りなく自覚している以上、その子供は間違いなく自分の子だ、というある女性による記事は私自身すごく納得できた。女性は子供を産み出す自意識として子供を持つし、それでいくと父親もまた出産する身体的機能はなくとも文句無くその子供の親たり得るし、転じて考えれば父親も育児の時間を等しく得るべきだし親権だって母親と同等の効力があって良いはずだ。話が逸れたが、とにかくこの作品の母親は子供にとって最高の母になるよう努めていたし、テレビのインタビュアーからの質問に対し生物学的な親という立場までをも明確に否定した。そりゃそうだ、子供を外の世界に逃す為に、バレたら自分の身も危うい中で子供の幸せを願い決死の脱出を計画したんだもの。それくらい母親とは偉大ということですね。
色々と散らかってしまったけど、とりあえず子役のジェイコブ先輩マジ天才過ぎるよ。。!
やすたか

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