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ルームのyozigonのネタバレレビュー・内容・結末

ルーム(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

歪みをどう解消するか…

●ジャックの目線
純粋で、中立で、柔軟なジャックの何気ない一言がいつも研ぎ澄まされた一番大事なことで、この物語も悲劇に終わらなかったのはそのおかげだな〜と。映画の続きに思いを馳せた時、成長と共に外から晒される視線や自分のアイデンティティの形成に今と同じように真っ直ぐに対峙してほしいなと思わずにいられなかった。

●ジョイの目線
一方、普通の生活から突然切り離されたジョイは、今までの思考では到底耐えられないからこそ思考を変える必要があった。
戻ったときに歪みが生じてしまい、精神的不安定に陥ったり病んでしまうのは自然なこと。ジャックのこういった言葉がジョイを救っていた。
・でもママだよ
・ママもちゃんとサヨナラして

●実父のこと
娘が犯人の子供を産んだこと自体を受け入れられず、ジャックを受け入れられない
こういった時に、問題をちゃんと切り離して考えられる人になりたいと反面教師のように思った。他人やメディアじゃないんだから。

●部屋と世界
部屋は広かった
いつもママがいたから
部屋が自分の全てだったから

部屋が縮んだ
部屋から出たから
世界は広くて時間がなくて忙しない
けれど面白い
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