記録。
『無限大。』
監禁されて7年、ずっと納屋の狭い「部屋」で生活する親子。
テーマは物凄く重たい。
けれど前半はテンポ良く観られるため、観ていて疲れることがない。
後半からじわじわとこの物語のテーマについて、ジャックの未知の世界について、母親の選択、、等々考えさせられることが描かれる。
私はこの映画には、考えさせられることが無限大に詰まっていると思う。
ジャックや母親のこれからの人生は、無限大の可能性で満ちていると同時に、観た側はどう受け止め、考えるのか、それが無限大にあると思う。
簡単に言ってしまえば、監禁した男が一番悪い。
けれど、それで人生を狂わされた母親はどうか。その家族はどうか。
そして、この世に生まれてから「部屋」の中の世界しか知らないジャックはどうか。
「自分だけが苦しかったと思っているの?」という言葉にも正直頷けたし、悪いのはあの男なのに、ジャックを思うと母親に苛立ってしまったり、人生を狂わされるって辛いとか苦しいとかそんな言葉じゃ表現し切れないなと思った。
とても考えさせられる映画でした。
個人的にジャックがレオとちゃんと声を出して話したり、髪を切る決断をしたり、「ばあば大好き」のシーンは胸にグッと来た。
そして、世間から見たら「悪夢のような部屋」にちゃんと別れを告げて、自分の人生に向き合うジャックの姿に子供の想像力、発想力は素晴らしいなと強く思った。
生きていれば、誰にでも可能性というものは無限にある。
そう受け止めた。