こせ

ボブという名の猫 幸せのハイタッチのこせのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の路上ライブシーンの作詞が絶妙に下手、ギターケースなしぼろギターで薬中。全体的なキャラクターを掴みで明確に表していて、見やすかった。

町中でバズがボブとジェームズを見かけるシーンでは、バズとジェームズの対比がうまく、ジェームズにとってのボブの存在価値の大きさの表現でもある。

断薬中のシーンから終了の朝に切り替わるシーンでは、役者の演技だけでなく、画面全体に色味を与える光の配置を使うことで、ジェームズの心情を表現していた。

小ネタとして、ネズミの穴を本で隠すカットでは、最初はbit(かじる)という単語が見えていたのに対し、2回目はof mice and men(二十日鼠と人間)という本という違いがある。二十日鼠と人間という本は、二人の農業労働者の持ちつ持たれつの関係を表した作品で、ジェームズとボブの関係に似ていることを揶揄したのかも知れない。
ベティの左手首のタトゥーliveは兄と自分の命を表したもので、生きられなかった兄を自分の中で生かすという心構えなのかも知れない。
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