#82/2003

エルヴィス主演によるマイケル・カーティス『倒れるまで』リメイク。カーティスには『闇に響く声』(秀作！)で世話になったので、その流れからの企画なのかな。邦題で分かるようにティーン向けの歌謡映画にしてあるので、オリジナルの毒気は全部抜いてあって、これだったら新しくオリジナルでやったほうが良かったのでは。ジムのオーナーのギグ・ヤングが、妹のジョーン・ブラックマンとエルヴィスの仲に激怒するのが唐突で、明らかに元の話が枷になっている。トレーナーはブロンソン、前のハリー・ケリーに比べて出番が多く台詞もたくさん。『荒野の七人』と『大脱走』の間に位置する作品で、役者としての勢いが画面から伝わってくる。エドワード・G・ロビンソンから替わったギグ・ヤングが軽薄なキャラになっているので、役的にはエルヴィスの次くらいの印象である。

• #エルヴィス・プレスリー