掛け値なしにこの映画はいい映画だと言える。なぜって、結婚したくなるから。
まったく生きているともう結婚は結構です、他人は煩わしいです、という気分になりがちだが(個人差はある)、本作の主人公である老夫婦は本当に素晴らしい。こんな老夫婦になれならたぶん死ぬまでハッピーである。
偏屈で皮肉屋の画家を演じるモーガン・フリーマンが良すぎるのはもちろんだが、画家としても人間としても夫を信じ支えるダイアン・キートン演じる妻も良い。全部良い。もちろん犬も良い。
家を売るだけ?とスケールが小さそうなので寝させていた作品だったが、日本で馴染みのない文化である内覧なんかも楽しめる掘り出し物の名作であった。