Shelby

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のShelbyのレビュー・感想・評価

3.8
最初にこの映画を流し始めて、共産党主義だとか、赤狩りだとか政治的なワードの多さに頭の中にハテナが浮きまくった。
あちゃー小難しい話わからんけど大丈夫かなー、なんて思っていたのも束の間。いつの間にかのめり込みすぎて物語の後半に差し掛かっており、涙まで流してしまっていた。

共産主義者を迫害する運動「赤狩り」によってブラックリストに載せられた脚本家トランボ。自分の手掛けた映画に名前が乗らない作品を、どんな思いで観ていたのだろうと思うと此方まで胸が苦しくなった。
また、トランボを支える家族の素晴らしさ。子供たちや、妻の理解力があり過ぎてびっくり。私だったら完璧にグレてるレベル。

人が勝手に作り出した赤狩りなんてものに、数多くの人々が翻弄され、命を奪われたのだと思うと人間の愚かしさを嘆くしかない。素敵な映画というものは、人間的にも素敵な人が制作しているのだと映画の裏側まで知ることが出来た。良作。
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