このレビューはネタバレを含みます
2011年に公開された短編「THE 3Rs」でも学校がモチーフとなっていたが、リンチの中にはこの教育、特に小学生の頃のイメージというのが強いように思う。アルファベットへの拘りも強いが、今作もまた最後は吐血する。勉学への拒否感というか、「母は私に塗り絵を与えなかった、それが良かった」みたいなことをリンチがなんかで言ってたりと規定されることを常々拒んでいたように思える。
彼の絵画作品には必ずと言っていいほど言葉が綴られているのだが、まさに小学校で出される例文並みにシンプルなのに不条理を掻き立てるんだから、凄いなぁと(あまりにもドス黒い世界を名付けるには心許ない言葉との齟齬みたいなのが見てとれるのかもしれない)。