ちょうどいい

帰ってきたヒトラーのちょうどいいのレビュー・感想・評価

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)
4.3
折に触れて破顔を禁じ得ない“過ぎる”作品だが、過去の蛮行を考えるとやたらと感情が忙しい。

右傾化への警鐘とメディアに毒された浅薄な無関心層への強烈なる皮肉ともとれるが、ユダヤ人、シンティ・ロマ、障がい者、同性愛者が見たらと思うと手放しで楽しめる作品ではない。

ややモキュメンタリーな空気感が、娯楽で終わらせない制作側の意図が伝わってくる。

90分からのパロディは白眉なんだが、にしてもよそ事浄瑠璃として楽しんではまずいぞコレ。

視聴に極めて高い視座を要する。

レニ・リーフェンシュタール