ハンポコナヨツナ

帰ってきたヒトラーのハンポコナヨツナのレビュー・感想・評価

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)
4.0
デヴィッド・ヴェント監督作品。

かなり面白かったです。
予告をみて、単にヒトラーが現代によみがえったというSFコメディなのかと思ってましたが、現代のドイツ(というか欧州全体)の抱えている大きな大きな問題を見事に風刺した映画でした。
劇中、ヒトラーと市民との対話シーンがやたらリアルだなと思って観ていましたが、こちらはほぼアドリブで撮られていたそうで、なるほど大胆な事をやってるから伝わってくる事があるんだなと思いました。

日本でもそうだと思いますが、第二次世界大戦の終戦から実に70年以上が経過して、先の大戦に関しては世代間でかなり見解にギャップが生まれてきてるのかなと個人的にも思ってたフシがあるので、結構怖いとこを突いてきてる映画だと思いました。
右にも左にも寄らず、バランスよく物事を見ていきたいもんですね。

ちなみに、ドイツ国内では長らく封印されてきたヒトラーの著書「わが闘争」のドイツ語版が、著作権切れのため2016年についに解禁され、瞬く間にベストセラーとなったそうです。