アサイラム製作の航空パニックですが、ロンドン行きの旅客機が突如発生した謎の嵐を通過すると第二次大戦中のヨーロッパにタイムスリップしてしまうというSF要素を取り入れてるのが面白いですね。
嵐の中に出来た謎の渦を通過するとパソコンや携帯がネットに繋がらなくなり、管制官も無線に応答しなくなるなど、タイムスリップしたばかりでまだそれに気づいてないときの何かわからないが重大な異変が起きている感じが面白いです。その後、雲の下に降りて空襲する戦闘機を見てタイムスリップしたと気づいた歴史学者二人がそれを基調に伝えて何とか信じてもらおうとすったもんだしたり、こっそりそれを聞いてた奴が乗客にばらして「ヒトラー殺そうぜ!」と扇動しようとして乗り合わせた軍人に止められたりするドラマ部分も楽しめました。
無線で繋がった若いイギリス兵ナイジェルと無線越しに協力したり、ナチスの攻撃で故障した車輪を機械の整備に詳しい乗客と協力して修理したり、ナイジェルに手助けして貰う為、地上にレーダーを渡す為投下して、ドイツ軍とイギリス軍で争奪戦の銃撃戦が起きたりと色々危機を盛り込んでくれてテンポよく描いてくれるので飽きずに楽しめました。
特に中盤と終盤でドイツ軍の戦闘機に包囲されて機銃攻撃受けるのをかいくぐるシーンはハラハラしました。あれだけ撃たれまくってるのに殆ど当たらないのはご愛敬ですが(笑)ミサイル攻撃もしてきたりと中々激しい攻撃でしたね。副操縦士が弾丸当たって負傷して、機長に「大丈夫だ!」と言われて「全然大丈夫じゃないー!!」と叫ぶシーン笑えました。機長の回避してそれを攻撃に変えるテクニックも凄かったな。あの急降下の時乗客皆「死んだ」と思ったでしょうね(笑)
ダンケルクで大量の死者が出てたり、自分たちが知っている歴史と違うパラレルワールドのような世界に来ていることを知ったり、自分たちが来たのはこの歴史を修整する為ではと気づく所は「戦国自衛隊」ぽかったですね。
よく映画やドラマでアラブ系のテロリスト演じる人が主人公の頑張る機長役好演してました。ロビー・ケイが若き通信兵ナイジェル演じてましたね。やけに胸元開いた金髪美人CAも良かった。
無事現代に帰りついて皆爽やかに笑って降りて行ってたけど、乗客2人死んでんだけど。別に犠牲者ゼロで終わっても良かったのでは。
最後尾で書き物していたお爺さんの正体は中々いい設定ですね。こういう形で顔あわせるとは。「やっぱり現代が一番だ」は結構名言だと思う。
アサイラム製作にしてはCGもそこまでショボくないし、アイディアで勝負した感じでキャラも立ってて普通に楽しめる作品だと思います。