Elijah

レイチェルのElijahのレビュー・感想・評価

レイチェル(2017年製作の映画)
4.0
タイトルの如く、“レイチェル”に惑わされる物語。
果たして彼女は善き人なのか、それとも悪女なのか…その答えはもはや神のみぞ知る、と言ったところか。
すべてがサム・クラフリンの主観や彼を取り巻く周囲の人物たちからの情報提供となるので、レイチェル自身の本音を知る術がなく。
更にレイチェル役を演じたレイチェル・ワイズの卓越した演技力もそこに加味され、観客もその素性を見抜くことができないという。
お目当てのサム・クラフリンはそのレイチェルに盲目となり翻弄される領主とその甥フィリップの二役(甥が主)を持ち前の爽快さで魅せる。
レイチェル・ワイズとサム・クラフリンの演技合戦は劇中の立ち位置と同じく、“大人”のレイチェルの圧勝だったかもしれない。
思いのほか印象に残ったのはフィリップと旧知の仲であるルイーズ役を好演していたホリデイ・グレインジャーの存在だった。
もしや男を手玉に取る女たちの物語だったのでは、とさえ思えてくるものが…(いや、考え過ぎだろう)。
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