くりふ

恐怖と戦慄の美女のくりふのレビュー・感想・評価

恐怖と戦慄の美女(1975年製作の映画)
3.5
【アメリア・嫌ハート】

アマプラ見放題にて。1975年の米製TVムービー。いま見れば牧歌的で、サイコホラーってよりホラですな。3人の女による3話を集めたオムニバスだが、始めの2人は、3人目に比べれば前座みたい。明らかに、その2話分は寸足らずな仕上がり。

あ、第1話の配役では、あのSM関係となる2人が実は夫婦と後で知り、ギョギョと感動しましたが。www

しかし1人3役を演じるカレン・ブラック、当時そんなに人気あったっけ?と不思議だが、そのご尊顔がまんまテラーだから、相応しいっちゃそうだね。

最後のアメリア編が、とにかく飛び抜けてオモロ!呪いの“小物”にネチネチと襲われるアメリアさんの話だが、“カワコワイ”とでも言うべきその小物、素っ頓狂な破壊力に心、刺されて戻れない。www

作り手に、ズニ族への敬意など微塵もなかっただろうねえ。…それが時代のテラーってコトだろうけど。

カレンはんのパニクり方がまた、巧いんだよね!あんた、そんなこっちゃ逆効果でしょ、撃退できないっしょ!と冷静に見ているコチラは思うが、現実はあんな目に遭ったら、あんなもんだと感じるものね。

本作出演でカレンはん、妙な色が着き後の仕事で苦労したそうだが、最大の影響力はラストショットかと。テラーなご尊顔をギョギョ軽々と超えてきたもんね!日本じゃ、カレンはんクラスの女優は絶対やらない演技。アイドル女優なら尚更。でもそれが、邦画をよりガラパゴス化させていると思うよ。

3話目だけ見れば充分…と思いつつ、1、2が退屈だからこそ最後で盛り上がる…との効果もあるからね。

そして、TVムービーだけど、保存状態よきフィルム映像とはこう美しいのか!と改めてその画に感心しました。

<2024.5.3記>
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