くりふ

リサと悪魔のくりふのレビュー・感想・評価

リサと悪魔(1973年製作の映画)
3.0
【マネキンは殺しのサイン】

アマプラ見放題にて。マリオ・バーヴァ作品中、カルト的な人気があると思うが支離滅裂で、物語としては感心しなかった。

基本的なところで、時代が変わりすぎたせいか、これだと“昼下がりの東京12チャンネル感”から抜けられぬ残念感が、漂いまくる。

撮影は相変わらず素晴らしくて、カメラマンのロジックとしては物語が繋がっている気もするが、一般大衆向けではないでしょ。いったんオクラ入りしたのも納得で、プロデューサーの判断は正しいと思うよ。

そして、終盤の“廃墟で全裸美”なんて素晴らしいのだけれど、お耽美に浸りきれないのがバーヴァ先生。最後の、まさにコトン!と音がする如く事切れるショットで、苦笑炸裂しました。

マネキンが要のモチーフだが、主演のエルケ・ソマーがまさにマネキン美の人で、見事にハマっていました。第2ヒロインのシルヴァ・コシナも熟寄りでいいよね。ここぞってトコでおっぱい力発揮。

たまたま、この二人が殺し屋コンビを演じた『キッスは殺しのサイン』を見ていたので期待値上がり、まずは名花二輪で眼の愉悦でした。物語は、同じ場所で足踏みするようなクドさが続いて飽きるけれど、二人の“血の花壇”のお陰で、最後まで引っ張ってもらえました。

しっかし、テリー・サバラスはひょうきん過ぎて、悪魔に見えないぞ。www

<2024.5.10記>
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