いはん

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のいはんのレビュー・感想・評価

4.3
素敵。

映画の最後のシーンが終わり、エンドロールに入る瞬間に久々にこの感情が湧いた。ドノヴァンの生きたかった人生をルパートが引き継いだ、そう感じた。

ルパートの話を流そうとする記者に対して彼が言った言葉はまさに近頃感じていたこと。飢餓、戦争、貧困、そういったことは確かに人の共感を得やすい。それはきっと肉体的な、直接的なものだから。でも、孤独や喪失と言った感情的な、精神的なものだって、共感を得る必要があるのだと。

一番推せるドラン作品かもしれません。
確かに同性愛や母子関係から離れることのないドランですが、毎度なにか別の要素を上乗せすることで新たな作品を作っていて素直にすごいなと思ってます。
いはん

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