いはん

バートン・フィンクのいはんのレビュー・感想・評価

バートン・フィンク(1991年製作の映画)
4.0
みな、バートンの精神世界で何らかの役割を演じていた。でもスティーブブシェミだけ、スティーブブシェミのままだった。

“Don’t be silly.”
この世界というのは、我々が与えられた苦しみを乗り越えて尚、新たな苦しみを与えるだけのところなのさ。君は何を期待したとまるで嘲笑うかの様な一言。これは作家たるものの定めなのか、人間たるものの定めなのか。設定テーマは暗めでも、出力結果が面白めなのがコーエン兄弟の凄いところ。事の深刻さを忘れてさせるブラックユーモアっぷりにはいつも脱帽する。そして、主人公に持ってくるヤツの、なんとも言えないズレ具合。そのズレが存在する事で物語のバランスが良い様に感じる。

もうすぐイーサンコーエンの映画が公開されるし期待ももちろんしている。でもどこかやっぱり兄弟でやって欲しいファン心理が存在している。
いはん

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