ブサ猫太郎

ハンガー・ゲームのブサ猫太郎のレビュー・感想・評価

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)
3.6
反乱を阻止するために毎年開催される24人の少年少女たちによる殺し合い、ハンガーゲーム。妹の代わりに出場を決意したカットニスはピータと共に参加することに。森の中で繰り広げられる戦いは人だけでなく自然までもがカットニスを襲いかかる。ゲームの勝者はただ1人。果たして、カットニスは生き残ることが出来るのか。

生還できるのが24人中たった1人のハンガーゲームに、妹の代わりに出場することになったカットニスは生き残ることができるのか…

少年少女をサバイバルの中で殺し合わせるハンガーゲーム。過去に起きた反乱への抑止力と微かな希望を抱かせるためのゲームということだけど、あまりにも過激で露骨…

主人公のカットニスは炭鉱者たちが住む12地区出身。毎日のご飯を食べるのもやっとな貧しい生活。それに対して1~2地区は富裕層出身。日頃わざわざゲームに備えて鍛えるほど余裕がある様子。結局、貧富の差が勝利に直結するのは残酷すぎる。

案の定これまでの大会は1~2地区がほとんど優勝してるみたいだし、人を殺すことを遊び感覚でやってるみたいだし観ていていい気分ではない。

それはゲーム参加者だけでなく観戦者や運営にも言えること。国の中心部に住む人たちはパリコレみたいな格好でとことん豪奢。そして、ゲーム参加者をまるでおもちゃ箱の人形かの如く勝手気ままに振り回す。

格差社会の行き着く先を描いたディストピア。さっさとこんな社会は崩壊すればいいと思いながらも、カットニスの勇姿に夢中になってしまった。