荒野の七輪

ノー・エスケープ 自由への国境の荒野の七輪のレビュー・感想・評価

3.9
エンタメとしても十分に楽しめる映画でしたが、アメリカとメキシコが抱える社会問題が反映されています。

10年以上前から、武装した元警備員や退役軍人が自警団を結成し、国境地帯で不法入国者を確保する活動を行っているそう。
狂ったお爺さんは全くのフィクションではないわけで、過激な愛国や排外主義の声が高まる危うい状況の中、非常に時宜を得た映画だと思います。

命からがら逃げ切った二人を待ち受けるのは、決して前途洋々たる未来ではない。それを匂わせるラストの空気感が刺さりました。
荒野の七輪

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