風来坊

ノー・エスケープ 自由への国境の風来坊のレビュー・感想・評価

3.0
監督は「ゼロ・グラビティ」で有名なアルフォンソ・キュアロン監督の息子さんのホナス・キュアロン監督。長編2作目との事。お父さんの縁があってゼロ・グラビティのスタッフが集結したらしいです。独りで決死のサバイバルはゼロ・グラビティに似ているところもありますね。

虚しい…空虚…そんな感じの映画。サイコ親父がが何故そこまで不法入国者を憎む理由が分からない…まあサイコに理由なんて要らないのかも知れない。この映画が当事者のメキシコと移民を多く受け入れているフランス製作というのが唸るところ。てっきりアメリカ映画と思っていました。国境のフェンスってあんな簡単な有刺鉄線の柵なんですか?驚きです…そりゃ不法入国されるでしょ⁉わざとなのか(゜ロ゜)

サイコ親父を始め主人公の背景等があまり描かれない…ムダを省いたと言えるが人間ドラマとして必要な部分と思うので残念。乾いた大地で展開される不法入国者と不法入国者狩りの親父との追いかけっこはピリピリとした緊張感で見応えがあります。サイコに育てられたサイコ犬も怖いわ…。不法入国は罪ですが何も命を奪わなくても…強行が終わった後のドヤ顔…サイコ親父にホントに腹立つ…トランプが観たら絶賛するんでしょうけどね(-_-)

展開は逃げる追うの一辺倒でバリエーションは無いので飽きてくる事もあるかも知れません。決着のつきかたがあっさりで物足りないかなぁ。傑作とまではいきませんが、虚しさ漂うシンプルな逃走追跡劇でハラハラしますし良かったと思います。
風来坊

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