このレビューはネタバレを含みます
宇宙時の来訪という設定を言語学からアプローチするのが面白く、「フラッシュバックがフラッシュフォワードだった」という仕掛けにも素直に驚かされた。
しかし、作品全体を通じてイアンの印象が薄く、ルイーズとの関係性の積み重ねが弱いため、フラッシュフォワードで見えている少女の父親がイアンということが何処か腑に落ちない(少女の正体がわかった時点ですぐに予想できるし、その割には引っ張られる/将来的にそうなる、と言われてしまえば飲み込まざるを得ないし)。
また事態の解決策が、未来の自分に教えてもらうということなのもカタルシスを減退させているようにも思える。
そもそも宇宙人の来訪の目的が「言葉を教えにきて世界を救ってもらうこと」とされたが、宇宙人の来訪自体が争いの原因では?という感じもする(自分の誤解か?)。