ゆっけ

メッセージのゆっけのレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
5.0
間違いなく、SF映画の傑作です。

原題が「Arrival」ですが、『メッセージ』という邦題いいなと思いました。
なぜなら、コミュニケーション=「対話」の大切さを描いた深い感動のあるドラマ性の高い映画だからです。

ある日、地球外から見たことのないものがやってきます。それもなぜか世界中12ヶ所の地点に。
「一体何が目的なのか?」ということがキーになってくるのですが、、、、これはやられます。

ネタバレは絶対できないのですが、途中から、ゾワッと鳥肌立ちました。「え!てことは、あのはじめのはあれで、だからあのシーンはあれで、そしてこうなのか?てことはあの言葉ってこういう意味があるってことて。。。深すぎる。。」と一気にSF映画の範疇を越えて、深い感動を呼ぶ美しく、そして切ないヒューマン映画に切り替わるのです。

つまり、SF映画なのかなぁと思っていたら、何かが起こるのではないかという不穏な雰囲気とともに、ミステリー的に物語が進み、最終的に切なくも美しいヒューマンドラマになるんですよ。
(ちなみに、原作は「Story of Your Life(「あなたの人生の物語」」です)

この編集の上手さといい、音響や撮影技術、そして原作は短編らしいのですが、よくぞここまで膨らませてより深みのある映画にしたもんだと感心しきりなんです。

だからこそ、今年のアカデミー賞にも作品賞初め、監督賞、脚色賞、撮影、美術ほか計8部門ノミネートされているわけです。

もしかしたら、どんぱち系のスペクタクルSF映画を期待している人にとっては、拍子抜けしてしまうのかもしれません。でも、大作SF映画にありがちな、ド派手な戦いだけが、解決への唯一の手段ではないと思います。

この映画の主人公は、言語学者です。未知の異星人が私たち人類に対して、必死に何のメッセージを伝えようとしているかを解読しようとします。言語が通じない相手に対して、何をしでかすかわからないという不安の中、怖いから攻撃するのではなく、「対話」を続けます。

これって、未知の異星人だけでなくて、私たちの身の回りのことでも大切なことなんじゃないかと思います。何考えているかわからないから、攻撃するんじゃなくて、きっと相手のことを理解する努力を惜しまないことが、一番大切なんじゃないかって、そんなことを考えさせられます。

その意味で、『インデペンデンス・デイ』より好きです。

過去、未来という壮大な時間という軸を描いているという点で『インターステラー』と比較されそうですが、自分は『メッセージ』のテーマ性の方が好きかもしれません。

また、SF映画としては、『コンタクト』や『未知との遭遇』とも比べられるかもしれません。中国など他国とのやりとりがある点は『オデッセイ』を彷彿させます。ただ、自分はそれらのSF映画よりも、「深み」や「切なさ」がある点で、好きになってしまいました。

言語を覚えることは、新たな価値観を知ることになる。
避けられない運命がわかったら、人自分ならどう動いていくのか?
「コミュニケーション」を題材にしていることと、そして自分が大好きな「切なさ」があるので、生涯に残る作品でした。

もしかしたら、「?」がつく映画かもしれません。ただ、こういうことなのかと解釈を伝え合えば、どんどんこの映画の虜になること間違いない映画です。
もう一度観たらまた違った感動を味わえる、そんな映画。

『プリズナーズ』『ボーダーライン』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。カナダの監督ですが、これがSF初作品ということですから、すごすぎます。今年は、『ブレードランナー 2049』の公開も決まっています。ハリソン・フォードとライアン・ゴズリングです。これもかなり期待できるんじゃないかと、今から楽しみです。

そして、エイミー・アダムスが素晴らしいの一言でした。

▼【驚異の試写満足度100%&★4.1】期待を遥かに超える衝撃と感動の異色SF作を多くの人に観てほしい!
https://filmaga.filmarks.com/articles/1219/

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