このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃ好きなタイプの映画。
まずアカデミー賞の音響編集賞を取っただけのことはあって、BGMからヘリコプターの音、エイリアンの声、防護服を着てる時の息遣いとかが臨場感溢れるものだった。
原作未読だからなんとも言えないけど、時間の流れの感覚の表現とか映画ならではの表現の仕方だった気がする。
最初の部分が実は最後に繋がってるというね。
こういう映画でおきまりの軍の頭の硬さ、頭の悪さには毎度少しイライラを感じてしまう笑
各国が諸国を出し抜こうと情報を隠しながらロクに対話をしようとせず緊迫した関係になっていって…っていうのはあの宇宙人達が望んでたことじゃなかった。
ルイーズとイアンがどうにかしてエイリアンの言うことを理解しようとしていたのと同様に、相手のことを理解しようとしないとたどり着けるはずの解決にもたどり着けない。
そしてこの映画の肝である「時の流れ」という概念は、ルイーズが1人で宇宙船に入っていくところから一気に謎が解けていって鳥肌がとまんなかった。
伏線が随所に散りばめられていたからルイーズとイアンは昔は夫婦だったのかな…なんて考えてたらまさかの…笑
タイムパラドックスを扱う映画は無限に考えてられるから楽しい。
個人的にはこの映画の哲学的なメッセージよりも単純に展開のさせ方やオチがめちゃくちゃ好みで、あの中国人の軍人が何て言ったのか明かされないところも含めてよかった。(なんて言ったのかはめちゃくちゃ気になるけど笑)
未来がわかってても一緒になる決意をしたルイーズの儚くも、限られた時間幸せになりたいという想い、そしてエイリアンが人類に、ルイーズに託した想いが3000年後まで伝わってるといいな。