Natsuki

メッセージのNatsukiのネタバレレビュー・内容・結末

メッセージ(2016年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

※以下個人的な手記なので読むほどのものではないです

芸術的要素、学術的要素(言語学的要素、理学的要素)があり、もちろんストーリー性、メッセージ性もあり非常に楽しめた映画だった。

文化が言語を作るのが一般的であるが、言語が文化を作ることもあり。
無理矢理言語を植え付けることで、国民性を作り上げることも可能となる。
(国への崇拝と戦争に関する言葉しか教えなかったら、簡単に社会主義的軍国主義的国家ができる)

映画では結果的にこの辺は全然関係なかったが、「言語が文化をつくる」ことの最たるものが非常に危険なものであると再認識した。


映画に出てくる宇宙人には過去現在未来という時間の概念が存在せず、彼らは時間を超越できる存在である。
それにより、この宇宙人が使う言語を理解することで時間の観念に捕われない思考ができるようになり、未来が見えるようになる。
サピアウォーフの仮説をこの映画で知ったがなかなか面白い。

あとは、「では未来がいつも見えてしまう(不可抗力)場合に何のために生きるのか」である
彼女は結末で悲劇を察知していながらもその道をあえて選んでいる。それが、未来を見通す力を持ってしまった自分の使命であるかのように。
その辺ちょっとだけ掘り下げてほしかったかも。
Natsuki

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