おーもり

リメンバー・ミーのおーもりのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
3.8
日本語吹替で鑑賞。ディズニー・ピクサーは吹替もしっかり人選してくるので、いつも積極的に吹替で観ています。
今回も主役のミゲルくんをはじめとして、登場人物みんな違和感は感じなかった。
演技もできる。歌唱力もある。この二つを兼ね備えて、同じ歌なのに歌い方で感情を表現するのは見事としか言いようがない。
中盤のライブシーンもヘクターとのデュエットも好き。緊張をはねのけて渾身の力を発揮して楽しい歌を披露するっていいね。

死者の日を取り上げた物語。死ぬっていつ考えてもすごく怖い事なんだけど、今作はその先にはまだ世界があるって前提だから、そこまで重たーい話にはしていない。
むしろ誰かが想ってくれれば永遠に生き続けられるんだよ。と、ポジティブなメッセージを伝えようとしてる。ワンピースでもあったね。人は二度死ぬって考え。
逆に言えば、デラクルスは死にたくても死ねない宿命とも言える。

それとは別に、今回は「家系にかけられた呪いを解く」って話だったように思う。
意図したものではなかったけども、”音楽は憎むべきもの“との思想に取り憑かれた一家を末代の少年が開放するのだ。
同じように、世の中にも常識と呼ばれているしきたりがあって、それを疑問に思って信念をもって貫く大切さの様なものも感じた。

ぶっちゃけ、ヘクターの真相を知った時、心が汚れている私は、
(え?デラさんの息子だと思ってたけど、実は奥さんとコンビ相方と不倫関係の間に生まれた息子だったとかそんなドロドロの展開⁇)
だなんて一瞬よぎってしまい申し訳なしです・・・。
ヘクターはこれまで毎年、毎年、何十年もあんな風に死者の国からの出国を試みていたのかな。まぁミゲルとの出会いと実は家族でした展開は都合よすぎっちゃそうなんだけど目を瞑ってあげたい。
ラストのミゲルの歌うリメンバーミーから、エンドロールへ向けての感情の揺さぶり具合は抗いようがない。
爽快な曲で締めてるところも明るい気持ちで劇場を出れるのは流石だなぁ上手いなぁ〜。