Omizu

ピアニストを撃てのOmizuのレビュー・感想・評価

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)
3.4
【1963年キネマ旬報外国映画ベストテン 第9位】
フランソワ・トリュフォー監督作品。デヴィッド・グーディスの小説『Down There』を大筋としては原作としているものの、トリュフォーならではの遊びが取り入れられた一作。

うーん、やっぱりトリュフォーは合わない。独自の演出で紡がれるヌーヴェルバーグ的手法とフィルム・ノワール的話法の食い合わせが悪く中途半端な印象。

もちろんクオリティとしては一級品であるものの、どういうわけか退屈してしまう。『大人は判ってくれない』『アメリカの夜』と観てきたが、どの作品もその感想になってしまう。

ギャングの抗争に巻き込まれる元有名ピアニストの愛。それは伝わってきたしトリュフォーならではの独特な演出もいいのだが。

なんだろうな、特に印象に残るシーンもなく終わってしまった感がある。トリュフォー作品としてはいいのかもしれないがイマイチピンとこない作品だった。
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