ピアニストを撃ての作品情報・感想・評価

「ピアニストを撃て」に投稿された感想・評価

ぺ

ぺの感想・評価

3.2
フィルムノワールを緩くして小粋で軽快なタッチに。
この微妙な緩さがヌーベルバーグにおけるフィルムノワールの持ち味なのか?
あくまでフィルムノワールのパロディをやろうという意識からなのか?

いずれにしてもなぜヌーベルバーグがどんどんシャレオツ映画への道を辿っていったのかなんとなく判った気がする。
真っ黒画面が流石にカッコいい。拉致られたのにすげー楽しそうな車中のシーンが好き。「おふくろの命を賭けるぜ」→実家のおふくろ即死でクソ笑った。おっぱいの歌もくだらなすぎで好き
アメリカで流行したB級犯罪映画、フィルムノワールの世界をトリュフォーがフランスに移植して再構築。

手持ちカメラでいかにもなのだけど、舞台がアメリカでなくパリなので面白いと思った。当時のフランス監督のアメリカへの憧れが感じられる作品。

冒頭から劇中、エンディングまで何度も流れたピアノの曲、鍵盤に連動して動くピアノの中の映像が印象に残った。
あと回想シーンとか。

原作はパルプ誌らしい。
BON

BONの感想・評価

3.8
原作はデイビッド・グーディスの小説で、トリュフォーとマルセル・ムーシーの脚本。

ストーリーはパリのカフェ「マミイ」でピアノ弾きとして日々金稼ぎをしているシャルリが、給仕係のレナと恋に落ちる話。この男は実は天才名ピアニストだご、ある出来事から名前を変えて働いている。男には3人の兄弟がいて、ゴロツキの弟の抗争にも巻き込まれてしまう。

レナと仕事終わりに2人でくっついて帰るシーンがモノクロが美しく際立ち、ムードがあり好きだった。レナの手を握ったり、腰に手を回そうとするも、真面目な主人公は手を近付けるのをやめるのでもどかしい。後をつけてくる2人の男をレナの鏡に映して特定するシーンが見事なカメラワーク。ヌーヴェルバーグの名撮影主ラウール・クタール。

この映画の7年後に発表されるロベールブレッソン「少女ムシェット」のような、坂から転がり落ちるシーンがありやるせかった。寡黙さ、臆病さが主人公シャルリの良さだが、それゆえに失った代償がでかい。

空虚な瞳でピアノを弾くシーンが絶望的で、今までのポップに聴こえていたピアノの旋律が悲しいものに聴こえてくる。音楽はトリュフォー「大人は判ってくれない」のジャン・コンスタンタンが担当。

製作陣がすさまじい。
ほんのりフィルム・ノワールのような香りを残しつつ、多くを語らな静かさがありとても好みな映画だった。
カッケェ〜〜映画!!スタイリッシュ過ぎて、サスペンス映画あんまり見てないわたしには早すぎた

お袋の命かけて真実だ!って言って同時制にお母さん死ぬの初めて見たのと、あのおっぱいの歌なんだったんだ
Issei

Isseiの感想・評価

4.7
フランソワ・トリュフォー第2作目

面白い映像表現も多彩で、主役の感情移入へと観客を誘う手法が大胆ながら繊細で本当に最高だった

クラシックピアニストからジャズピアニストに名前も変えて転向した男の過去と現在。
過去編に突入させて、むちゃくちゃ深いところまで会話劇で持っていって、しっかりと迫力もつけるところ...
この時代に進化した映画をしっかりと進歩を感じながら見ることができて感動

フレンチ・ニューウェーブ(ヌーヴェルヴァーグ)万歳
飯

飯の感想・評価

4.1
犯罪映画というお皿に栄光、成功、堕落、失敗、女と愛の盛り合わせ。

ハリウッドの脱構築。

(逃亡中のパリ処女論。男にもストッキング。息子の嘘で即死した母。雪の中で滑り降る彼女。)

カメラは相当ワイルド。

明快、果断。全ては進行形。煽情の余裕を与えない。

恋が来た、死亡が来た。涙の時間がない。ピアニを弾き続けたらまた恋が来る。
mare

mareの感想・評価

3.5
トリュフォーによるフィルムノワール。輝かしいかつての栄光、理不尽な哀愁、コミカルタッチな軽快さと振れ幅が大きそうに見えて実験的でありながら観やすい作品。主人公の心情、主に女性に対しての臆病さをナレーションしながら初対面の相手に戸惑う芝居はかなりリアリティがある。そしてトリュフォーのユーモアが炸裂する会話シーン、嘘だと思われないためにお袋の命を賭けると言い張ったはいいものの、妄想に切り替わりお袋が胸を押さえて倒れる部分は天晴なコメディだった。
IMAO

IMAOの感想・評価

5.0
【この際だからF・トリュフォーを観直してみた。その3】

『ピアニストを撃て』を観直す。
多分トリュフォーの映画で、一番最初に観たのはこの『ピアニストを撃て』ではなかっただろうか?その辺の記憶は曖昧だけれども、この作品を観てトリュフォーにハマっていったのだと思う。
トリュフォーは彼の前作『大人は判ってくれない』にはイタリアのネオ・レアリズムの代表的な監督ロベルト・ロッセリーニの『ドイツ零年』などからの影響があった、と述べているが、その反動でこの『ピアニストを撃て』を撮ったとも語っている。
「わたしは『ピアニストを撃て』を極端にロッセリーニとは正反対の方向に持っていこうとした。アメリカ映画に対するわたしの偏愛が極端に出たと言ってもいいでしょう」(「トリュフォー最後のインタビュー」より)
『大人は判ってくれない』は自伝記的な作品で暗い一面のある話だったが、この『ピアニストを撃て』はアメリカのサスペンス小説を原作としている。そして、意識的にアメリカ映画への影響やその場の思いつきを取り入れていったことで、独特なリズムとスタイルが出来たのだろう。この自由さは今観てもなかなか新鮮で、この映画は多くの映画人にも愛されている。最近の映画では『薄氷の殺人(14)』(ディアオ・イーナン監督)で『ピアニストを撃て』にオマージュを捧げたシーンが描かれたりしていた。撮影はヌーヴェル・ヴァーグの代表的カメラマンであるラウル・クタール。彼の存在もこの映画のスタイルには、かなり影響を与えていると思う。主演はシャルル・アズナヴール。言わずと知れたフランスのシンガー・ソングライターで、日本にもよく来日していたが、2018年に亡くなった。一度ライブに行っておくべきだった。
ミリ

ミリの感想・評価

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トリュフォーの緩いノワール。シャルルアズナブールが本当にかわいそかわいくて味わい深い、、
大人〜よりもやりたいこと詰め込んでいて、より素人っぽいんだけどそれがまた良いよね。ピアノの高音が突き刺さる
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