優秀なＤＮＡを持つ者「適正者」だけが優遇される未来。主人公は心臓疾患で早逝する遺伝子を持っていたが、事故で歩けなくなった「適正者」の協力を得て成りすましに成功する。苦難を乗り越えて、夢である宇宙探査のメンバーに選ばれるのだが…というお話。
設定がオーソドックスなディストピアSFで分かりやすい。反面、人間の管理方法以外は現代とそれほど変わらないのでセンス・オブ・ワンダーはそれほどない。
ストーリー中盤は設定から予想される通りの展開が続きだらけるが、終盤は伏線がうまく効いて面白いし、グッとくる展開が待っている。登場人物も最少限に抑えられていて、非常にまとまった映画という印象。
システムは合理的なのに、それに反発して法を犯して主人公に夢をかける人々の熱さがたまらない。
