KEKEKE

ガタカのKEKEKEのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.0
- 「バカとブスこそ東大へ行け!!!!」
- トゥルーマン・ショーの脚本の人、の処女作
- ↑とタイムにそこまでハマれなかったこともあって、途中まで流し見してしまったのが悔やまれる、めちゃくちゃ面白かった
- 思えば主人公の苦難は親の選択から始まっている
- 子の遺伝子を運否天賦に賭けることがリスクとされる世界で、それを選択することの美しさと残酷さはいかほどのものか

- 有象無象から唯一の存在として選ばれることを「泳ぐ」ことに置き換え、精子が卵子に到達するまでの競争のメタファーとしているところが巧い
- 主人公の人生を精子まで遡ると、彼は自分の力で卵子まで辿り着きこの世に生を受けたのだ
- 体外受精により産まれた弟との競泳に勝つというシーンがどのようなことを意味するか、複雑な兄の心理を見事に表現している

- 親ガチャという言葉が飛び交い、アンチナタリズムのような思想が評価される現代社会で、子供を産むことは善か悪か、自分の人生の責任は果たして親にあるのか、遺伝子という普段目に見えないが確かに存在する因子が、人生に与える影響についてしばらく思いを巡らせるきっかけになった

- 最近の研究も遺伝子がその人間の人格形成に支配的な影響を与えるという仮定を強化するものが殆どじゃないですか
- 多分この映画が公開された頃よりもさらに、遺伝子に対する諦めみたいなものが社会中に蔓延している状態だと思うんですけど
- ひろゆきとかあとは誰だっけひろゆきみたいな人が持て囃されるのって、遺伝子的なものに幻想を抱くより、自分の適性の中で一発逆転を狙えみたいな発想が多くの人に受け入れられてるってことですよね
- 自分的にもそういう諦念みたいなものはこびりついていて、それも含めてシャキッとさせられる映画だった
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