Akiyoshi

キングスマン:ゴールデン・サークルのAkiyoshiのレビュー・感想・評価

3.0
世界で最も有名な曲から始まる
Kingsman: The Golden Circle

もはやスパイ映画と思わせない豪快さとパワーアップした挑発的なバイオレンスシーンの数々に「秒でアガる」のか、「ちょっとやりすぎなんじゃねえの」と感じるかは、あなた次第!それを確かめる価値のある2時間と21分です。

みんな大好きキングスマンの続編。表の顔はロンドンの高級テーラー、裏の顔はどの国にも属さないスパイ機関「キングスマン」。スマートなスーツに身を包み、様々なガジェットを駆使して世界に平和をもたらす存在。メガヒットした前作からのバイオレンスさとテンポの良い監督マシュー・ヴォーンらしいキレのあるアクション。しかしそれと同時に引き継がれたのは、マナーだけではなく良い意味でも悪い意味でも「軽さ」。悲しみすら引きづらない演出に感情が揺さぶられないが、これは多分そういうのも含めて仕組まれたポップなストーリー。ひたすら前へ前へと進んでいくアプローチは長い時間を退屈させない工夫!

イギリス・アメリカの文化衝突から生まれた社会風刺も痛いくらい突き刺さる脚本。イギリス文化のエッセンス満載の前作からアメリカンカルチャーを取り入れたのは、同じことを繰り返すのを嫌がるというマシュー・ヴォーンの新たな試みを反映させたアイデアか。何にしろ、それは良いアイデアでマンネリを無くすには最適。妥協を許さず、監督の独創的なアイデアとそれを表現する製作陣の凄さを知る。色んなものを詰め込んで、しかもそれを断続的にするという言わば使い捨てのアイデアがテンポよく流れていくのが本シリーズの強み。

第1作でもそうだが、悪役にも魅力があるのが良い。サミュエル・L・ジャクソン演じたヴァレンタインが魅力的だったように2作目でもジュリアン・ムーア演じたポピーが魅力的な悪役。ポップカルチャー大好きなサイコパスで、カンボジアの秘境で暮らす設定なんか最高ですね。おまけに派手な感じで印象深し!

総評としては、マティーニが飲みたくなる映画でしたね。笑
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