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パティーとの二十一夜のghostboatのレビュー・感想・評価

パティーとの二十一夜(2015年製作の映画)
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長閑な田舎ヴァカンス映画かと思って油断してみてたら終盤の怒涛のシークエンスに仰天。そもそもドニ・ラヴァンの人間離れした体の動きからしてホラーな空気が張り詰めてたし、赤裸々な性体験を真顔で語りだす管理人など、田舎のヤバい奴登場の流れが完全に『悪魔のいけにえ』じゃないか。室内のシーンが暗いなあと思ったら、別のシークエンスでは明るさが変わっていたので、自然光に拘りがありそう。『運命のつくりかた』に大感動していた身としては、終盤のダンスシーンには本気で感動した。幽霊ダンスも最高。あんなシーンを入れちゃうなんてラリユー兄弟が映画を信じてる証拠。『運命のつくりかた』が「動」→「静」ならば、本作は「静」→「動」といった印象。印象の違いはあれど、2作続けてみれば、やってることは全く同じということがよく解る。主人公がこの村にやってくるカットを僅かに省略しているのも最後の展開を見て納得。夢なの?現実なの?という曖昧さを残すあたりも『運命のつくりかた』と同じ。映画はそれでいいんです。傑作。
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