なにこれ面白い!
恋愛とも呼べない、
それ以前の男女の、
はたで見ている誰もが嫌悪感を覚えるような
<おじさんあるあるパラレルストーリー 地方出張編>だコレは。
「芸術系の作品を撮る映画監督」である主人公の心の声のモノローグが少しだけ入るところがポイント。
冒頭のモノローグ、
「気をつけよう。可愛すぎる」
笑
ヒロインの女性の自分語りもあるあるなんだけど、
それに呼応する男性の言葉がどれもこれも気持ちわる過ぎて苦笑してしまう。
(寿司屋のカウンターの向こうに店の人いるよね)
いや、身につまされる話ではあるんだけど。
令和となり、日本でもかつてのマッチョな直球セクハラおじさんはほぼ絶滅(いいことです)、
自分の意見はあっても封印して、女性には共感と肯定でしか応えない柔和な男性が多いと思う。
日本語字幕だと、女性に対する監督の喋り方が終始丁寧な敬語を使っていて、韓国語でもそのようなニュアンスなのかもだけど、それが嫌悪感のギリギリ一歩手前で観客を楽しませてくれる。
(いや、ダメな人は全然ダメだろうけど)
映画そのものは意外と真理を突いてるかも。
各エピソードの最後に流れる音楽(背くらべみたいなインスト)が脱力感の極みでズコーっとなるが少し微笑んでしまった。
万人向きではないけど、エスプリを感じさせる楽しい映画でした。
気持ちわるい気持ちわるいって言ったけどかなり好きです。