監督が自身の家族の過去と今を映すドキュメンタリー。
暴君の父と父以外の家族との対立、家出。特に兄は父を憎んだ…。
10年振りに兄が父と会ったことをきっかけに、この映画が構想されたそうです。
極めて私的な映画。
前半は正直言って我慢が必要でした。ホームビデオカメラで撮影された映像は、カメラワークが荒くて気持ち悪いし、内容も、過去の8ミリ映像と今の映像が文脈を見つけられないまま次々と重なり、退屈に感じました。
しかし、それを通過してある地点に到達した時に、物語が始まります。
一つの家族の歴史を見ました。
家族のそれぞれの感情がかなり素に近い状態でスクリーンにさらされています。
他人には理解できない部分もさらされていると思います。そこまでしてもやりたいことが監督にはあったということでしょう。
家族とは何か。
それを考えさせられる映画でした。