こぅ

キャラクター/孤独な人の肖像のこぅのレビュー・感想・評価

3.9
「偶然だと?偶然は存在しない」

久々の再鑑賞。

マイク・ファン・ディム監督による、【パラサ
イト 半地下
の家族】、【ドライブ・マイ・カー】と同じ、
アカデミー賞
外国語映画賞受賞のオランダ産【ヒューマン・ミステリー】



港町ロッテルダム。ヤコブ=ヴィレム・カタロドーフ青年
(フェジャ・ファン・フエット)が警察で取り調べを受ける。
アレント・バレント・ドレイブルハーブン(ヤン・デク
レール)殺害の容疑者としてだ。
ヤコブは彼との関係を振り返る。ドレイブルハーブンは貧民の
資産を容赦なく差し押さえる 執政官 だった…。


冒頭、ドレイブルハーブンの元に向かい、机の上にナイフを
突き立てるヤコブ。
「あなたに会うのも今日が最後だ‼︎」

そして、、殺害⁈⁈

ドレイブルハーブンとの関係は⁈
何の恨みが⁈

取り調べのヤコブのモノローグでの回想式。
彼の出生に遡る、、

辛かった幼少期、勉学に励んで才能認められる青年期、
だが、波瀾万丈人生で、ヤコブの前に立ちはだかるのは、
いつも 冷徹 なドレイブルハーブンだった、、

大きな展開は無いが、【重厚】なムード演出でテンポ良く、
一気に見せるのだ。
カメラワークも良い。
暗部のライティングは、不足気味か。

終盤のサプライズシークエンスのみ微笑ましい。

ヤコブはついに 復讐 する為のステージに上がったのだ。

クライマックスは、冒頭のシークエンスをなぞって解き明かす
、ドレイブルハーブンの死の真相は⁈⁈


ラストに結実する【文字】、潔い締めの「はぁ、、」
余韻が素晴らしい。

これは、最後まで観た人じゃないと味わえない【ご褒美】。

全ては彼への◯◯‼︎
こぅ

こぅ