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ヨーヨーのhabakariのレビュー・感想・評価

ヨーヨー(1965年製作の映画)
3.5
画面の統制とアイディアの面ではジャック・タチ作のほうが一枚上手か。牽引車とトレーラー間でのタバコのやり取りやアクロバティックな接吻はキートン風味で楽しかったけれど。
無数の反復(ヨーヨーが年月を経て屋敷に戻るくだりの構図とか、リアウィンドウ越しの主観ショットにおける置いていく者/置いていかれる者の反転とか)や円環運動が行って来いのプロットとリンクしているのも小洒落てはいる。流石に物語に寄り添い過ぎな気もするが。
やたらウェス・アンダーソンっぽく感じる(因果が逆だ)のはシンメトリックな正対ショットやメタ的な画面設計、その反復への執着のせいかしら。カラーだと印象が変わるか気になるので『大恋愛』も観なけりゃいかん。
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