genarowlands

ヨーヨーのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

ヨーヨー(1965年製作の映画)
4.5
劇場で見逃した特集。既に配信されていた、うれしい! ジャック・タチのスタッフだったピエール・エテックス監督。道化師のもの悲しさや小さな笑いが詰まっている。幸せな余韻に包まれ、夢のような世界だった。

ピエール・エテックス監督は道化師であり、イラストレーターであり、俳優であり、天才的多彩な才能の持ち主。

道化師の父子YOYOを一人二役している。移り変わる時代と道化師の人生。ジャック・タチ原作の「イリュージョニスト」では、時代に合わなくなったマジシャンの悲しい話だったけど、こちらは時代の変化をうまく利用しているのだが…

YOYOが道化師の役になると、サイレントのように字幕が出る。

身のこなしが軽やかで、華がある。動物が好きで、動物たちがいきいきと映っている。チビYOYOが象の牙に乗るシーンは、おとぎの世界に入り込んだみたい。夢がいっぱいで、画面から夢が溢れだしていた。

ザンパノとジェルソミーナの大道芸人のポスターがあった。「道」のポスターではないところが粋。

エテックスは、「フェリーニの道化師」にも出演していた。先に本作を観てからの方がよかったかな。

サイレントと喜劇、非のうちどころがない。

これを観たら、チャップリンの「サーカス」観たくなる。
genarowlands

genarowlands