ジャクリーンの苦悩と多面性を演じ切ったナタリー・ポートマンの演技力に尽きる。
「物事の中心から俯瞰することは不可能です」
「夫のためではなく、私のためだったのです」
「答えはないのだと気づく」
幾つかはっとさせられるセリフも。
ボビー役のピーター・サースガードは最近「スケルトン・キー」でみたばかり、記者役のビリー・クラダップは「君が生きた証」の主演、ナンシー役のグレタ・ガーウィグは「レディ・バード」の監督や「21センチュリーウーマン」、「ハリーポッター」シリーズで知られ、これが遺作となった司祭役のジョン・ハートなど助演陣も実力派揃い。
しかし、わかりにくい時系列の弄り方と音効には大いに違和感。音楽自体はすごく良いんだけど意図的にホラーかサスペンスかという使い方してる。またジャッキーの視点のはずだが、中途半端に架空の視点から観てる感じの撮り方。この3点は大きく空ぶってる感じ。でもアカデミー3部門ノミネートということは自分の見る目がないだけかも。