アガッあががオカ萬が人ぃい卐佛

ザ・ディスカバリーのアガッあががオカ萬が人ぃい卐佛のレビュー・感想・評価

ザ・ディスカバリー(2017年製作の映画)
3.0
「死後の世界の存在が解明され、多くの人々が自死する事を選択する時代」って設定は好き。設定は。

物語が進むにつれ死後の世界がどんな場所であるかという事も解明されていくのですが、期待している目新しい創造性はないです。残念。



死後の世界に関しては、

“疑似科学”?っぽいですが、量子科学のゼロポイントフィールド仮説と宗教を混ぜ合わせた『死は存在しない 最先端量子化学が示す新たな仮説』って新書が“SF”としては楽しめました。

最先端の科学や宗教を深堀りしていくと見えてくるものがあるのかもですね?

また、視覚的にはギャスパーノエ監督作『Enter the Void』が興味深いです。

若しくは、オランダにでも行ってL〇Dを摂取するなり、ペルーでアヤワスカを体験するなりした方が死後の世界への探求の一助になるかもしれませんね!!!!知らんけど!


真実は誰にも解りませんが👁






⚠️以下ネタバレ注意⚠️





終盤重要シーンの日本語訳があまりにも粗末で理解の妨げになっています、マジで残念。

誤:「私を助けたから あなたは別の場所へ行きなきゃ」
正:「私を助ける為には あなたは別の場所へ行かなきゃ」


また、作品の構造上 若干ストーリーが解り辛くなってるので時系列に沿ってネタバレあらすじ纏めます。

※便宜上、〇周目と表記していますが今作はループものではありません。厳密にはパラレルワールド/マルチバース(平行世界)ものです。

【1周目】
死後の研究をしている父の運営する施設へ向かう主人公、旅程でアイラという女性と出会い束の間の談笑。夫々の目的地に別れるが、主人公は直前で気が変わり父の施設には向かわず、元の生活に戻る。後にアイラが自殺した事をニュース記事で知る。自殺者が増えている世相やアイラの自死に関しての悩みと後悔が積もり自らも死を選択する。

【1<n周目】
潜在意識が訴えかけるが、アイラの自殺を食い止めることに全て失敗する。

【n+1周目】
父の施設から海辺を眺めていると自死しようとするアイラを見掛け食い止めることに成功する。施設での生活の中でアイラと恋に落ちる。死後の世界を解明する。死後の世界とは、「過去の後悔をやり直す為の平行世界」であった。しかし、研究に異を唱える主人公により父の研究を失敗に見立てる。それに伴い施設内メンバーに不破が生じる。ある女性メンバーが施設を追放され自暴自棄になり銃を乱射し、不運にもアイラが亡くなってしまう。主人公は恋人であるアイラを救う為に死後の世界に向かう装置に身を委ねるが、そこではアイラを救うことが出来ないと気付く。現実に戻った主人公は自死する。

【n+2周目】
アイラが自死する原因となった日に戻った主人公。アイラの子供が事故で亡くなるのを防ぐ。n+1周目迄のアイラの死亡原因はなくなるが主人公と恋に落ちるきっかけも消える。
ビターエンド。

この時系列を【n+1周目→1<n周目→1周目→n+2周目】へ並べ替えたのが本作の進行手順。
そこまで難解ではないのですが、1周目に関しては潜在意識の演出として数秒しか現れないシーンなので補完しずらいのと、世相含め主人公が1周目現状では赤の他人であるアイラの訃報を知ったとして自殺する理由としては弱い気が個人的にはしますね......


作中、幼少期の事故で生死を彷徨った主人公は「眩い光と少年」を目にしたと言います。臨死体験は死後の世界に足を踏み入れているとするとその少年は誰?という疑問が起こりますが、不必要で矛盾を生じさせてしまう伏線なので割愛します。


今作のテーマは、エンドロール後の主人公の弟(成人後)が施設でギターを演奏しているシーンでも示唆している通り「現世を悔いなく楽しめよ」って事かと思います。