takanoひねもすのたり

マジカル・ガールのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
3.5
気になりつつ劇場スルーしてしまった作品。
脚本、監督カルロス・ベルムト。

アニメ「魔法少女ユキコ」に憧れる白血病で余命1年の少女アリシアと父ルイス、一方出所したばかりの元教師老人ダミアンとかつての教え子で精神科医の妻バルバラ、彼等を巡る物語。

伏線の使い方が上手いというか怖いというか。
怖いつってもシビアな現実の話で。

シンプルに見るとおっさん2人がそれぞれの大切な女のために犯罪を犯す話、しかしなんでこうなった…という結末が非情だった(´;ω;`)ウゥ…

娘のためとはいえルイスが短絡的でゲスいし何故ラジオを聴かなかったんだー!と腹立つが、失業率の高さや娘の世話、再就職も難しく精神的に追い詰められてたんだろうと理解は出来る。
バルバラが個人的に全く共感出来なかった。
守護天使だ?手前勝手な…ふざけんな。
ラストのアシリアの凛々しい強い目が印象的。

あえて見せないし説明しない余白の多い作品。登場キャラも腹も立つし(アリシアちゃんは別)もっと何とかなんなかったのかと悔しくもなるしやるせない。
嫌いではないけど、好きとも言い切れない。
人には薦めない、でもハマる人はハマるだろうなと思った作品だった。