たむ

ナチス第三の男のたむのネタバレレビュー・内容・結末

ナチス第三の男(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

暗殺されたナチス高官をどのように描き出すのか、選びとられたのは、『ヒトラー最後の12日間』と同じで、話を後半切り替えることでした。
近年盛んに製作されているナチス映画ですが、知られざる物語が多く、ナチス全盛期の中枢いたハイドリッヒ。
ホロコーストを推進した男を共感の持てる人物にするのも困難なことは、あらゆる意味で考えづらいので、気がつくと、映画の主人公暗殺する側に移ります。
『ヒトラー最後の12日間』も、ヒトラーの物語は前半のみ、残された若者の物語に推移したように、ナチス映画の限界がここにあるように感じます。
つまり、ナチス中枢部を、その人物たちを映画的な共感できるキャラクターに仕上げる事に、作り手も観客も拒絶反応は避けられず、犠牲となった若者等に主人公を推移させていくことで、ナチスの蛮行を強調します。
スリリングですが、苦しく、悲しい映画です。
たむ

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