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アトリエの春、昼下がりの裸婦のnekosukiのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自然光が優しい田園風景に古き良き時代の日本を重ねるが、ここは韓国で家の造りや着ているものは日本とは異なる。世界の至るところに似たような景色は存在するが、ゆったりと流れる時間や美しい風景に束の間の癒しを感じる。

難病に冒された彫刻家の夫の気力を呼び覚ますために、妻は裸婦像のモデルとして村の若い女性を連れてくる。
夫を戦争で亡くし幼い子供を抱える彼女は貧しく、押しかけ同居する夫の暴力に怯えていた。
足が悪いことを理由に働かない夫はDVを繰り返し、彼女の報酬を巻き上げて博打に使い、女を家に引き込んでは浮気をし、挙げ句に雇い主から金を借りることを強要する。

邦題から興味本意の作品と誤解して、邪な気持ちで鑑賞し始めたが当てがハズレた。実際は女性の裸を売り物にしない堂々たる文芸作品。

極端に台詞を切り詰めて圧倒的な映像美で描かれる三者三様の心模様。
愛とは?芸術とは?
観るものに問いかける。

モデル役の女優さんは清楚な外見の人なのに全裸シーンが多く、しかもボカシなし。
だけど、肉付きが薄いせいかイヤらしさは感じない。
それにしても凄い思いきりの良さ、その根性に圧倒される。

誰もが納得する感動のラストは必見。
結末は、自分の目で確かめて‼️
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