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さざなみのreamのネタバレレビュー・内容・結末

さざなみ(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

「さざなみ」というタイトルとポスターのデザインに惹かれ鑑賞。

オープニングからラストまで良くも悪くも、タイトルが頭から離れなかった。
“さざなみ”がいつ大きな波となって押し寄せてくるのか。
急に爆発したように嗚咽したら嫌だ。
期待と不安を抱きつつ、
一応用意してきたハンカチを握りしめる。

パーティでのスピーチのシーン。
結局泣いたのはこの1シーンのみ。
この旦那さん、すごい良い人だし、
優しいし、結局愛してるんだよなあ、
奥さんのこと。でもどこまでも自由。
一方、奥さんの方も、
「私に満足していないことを他人に知られたくない」っていう世間体を気にしちゃうクールさもある。
このセリフ、唯一、旦那さんを想う故ではないものを感じた。女のプライド?

この映画、95分とは思えない程の内容が詰まっている。
今書いていてもいろんなシーンを
思い出し、どれも印象的で無駄が無い。
ラストシーンでは、もう少し続くのかと思ったくらい急な終わり方だったが、観終わった後にいろいろ考えさせられるのが良い映画ではないだろうか、と考えれば良い終わり方とも言える。泣くから良い映画とも限らない。

ここで余談ですが、
この映画のファッションが好きだ。
マーガレットハウエルっぽい素朴だけど質の良いシャツやカーディガンが主人公の知性や社会的地位さえ感じられる。

シャーロット・ランプリングの演技については、たくさんの人が語っているだろうし、私なんぞが語るまでもありません。
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