このレビューはネタバレを含みます
原題:45 Years
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心して観ました…
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「さざなみ」どころではなかったですね…
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45年の歳月がこうも簡単に崩れてしまうのか…
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夫ジェフの元恋人(カチャ)の遺体が50年前の若い時のまま発見されジェフに身元確認の知らせが届く
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ケイトはなぜ夫に「身元確認」の知らせが?…と疑問に…
(そりゃ、思うでしょ!
ただの元彼に身元確認なんて警察も頼まないし)
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その知らせが届いたところから夫婦の歯車が狂い始める
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「どうしてあなたに身元確認を?」
「夫婦という事にしていたから」
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ジェフは元カノの事を悪びれもせず話し始め、
ケイトは静かに頷く
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「僕のカチャ」
「結婚するつもりだった」
「髪の色は…」etc..
今までで聞かされていなかった元カノの話し。
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日毎にジェフの心はカチャで満たされ、
ケイトの心はカチャに脅かされていく
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あの夜の営みはジェフがカチャを想ってのこと
ケイトは絶対に気づいている
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だからこそ夜な夜な屋根裏部屋でジェフが何をしているのか
気になり、見なければ知ることもなかった
元カノの幸せそうな写真、
その中にはおそらく妊娠しているであろう写真も…
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屋根裏部屋のシーンは幸せな元カノとは裏腹な
無表情なケイトが怖い
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結婚45周年パーティ
夫ジェフのスピーチが虚しく聞こえる
ジェフと目が合う時のケイトの作り笑い
目をそらした瞬間の凍えるような表情
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「人生には大きな選択を迫られる時があるが、
ケイトと結婚した事が人生最大の選択」
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ケイトを苦しめているのは自分の心無い言葉や行動にあることに気付きもせず「愛している。」と言うジェフ
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大きな選択をする度に、夫ジェフは自分ではなくカチャを想っていたのだと、カチャの幻影が見え隠れする
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ケイトは夫のスピーチに目を潤ませることもない
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最後のシーンはケイトの覚悟と未来を現している
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日曜日…2人はどうなっているのか気になる!
カチャの面影から解放されないまま
ケイトはジェフとこのまま一緒に居られるのか…
かといって、一人で生きていくのは寂しい
ケイトがこれからの人生をどう決断するのか気になります
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わかる!
ケイトの気持ち、行動全て理解できる!
けど、自分だったらパーティさえも苦痛で断念してるかも…
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ジェフ…45年連れ添った妻にその仕打ちはないでしょ
無邪気にも程がある!!!
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どれだけ大切な想い出の元カノでも、
人生を共に生きようと選んだ人がいるなら、
元カノの想い出は心にしまったまま墓場までもっていく
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それが連れ添う相手に対する礼儀であり愛情
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という私はまだ結婚23年
夫と共に過ごす人生は残りの方が多い
老夫婦になった時に「さざなみ」がたたないことを願うばかりです
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原題は「45Years」だけど、珍しく邦題が気に入りましてw
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最後になりましたが
シャーロット・ランプリングさんの演技
表情、視線、佇まい、
どれをとっても素晴らしかったです