shunsukeh

SCOOP!のshunsukehのネタバレレビュー・内容・結末

SCOOP!(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは、野火の成長と彼女を育てようとする人たち(それは主に静だが)の物語だ。この話で、大事なところは、静はプロ=職人であり、握り合ったクライアントのオファーに対して、その結果をコミットする人だということ。。静は定子に野火を一人前に育てることを依頼され引き受ける。静の教育は全部OJTだ。最初に、突撃撮影で度胸とまず行動であることを教え、そして、シャッターチャンスを得るためには知恵を絞り出し工夫を凝らすことを教える。やがて、野火は最初は嫌悪していた仕事に面白さを覚えるようになり、更に、仕事に熱い想いを持つようになる。静はその上、目的達成まで諦めない姿勢と行動力を体現してみせた。チャラ源の凶行を止めようとした静は最後に心の中で野火に「野火、撮れ」という。これは、どんな状況においてでも伝えるべきものを目の前にしたときには、それを伝えることを優先しろということだ。しかし、これが静からの最後の教えではなかった。静がライカでとった野火の写真は、向き合いたくないような苦しいことでも、それが伝えるべき事なら、それを乗り越えて伝えることをやり抜く、その方向に強く肩を押した。静は野火を一人前にするというオファーに結果で応えたのだった。
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