Yoko

ハドソン川の奇跡のYokoのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.3
 2009年1月15日。航空機パイロットである”サリー”は、鳥の衝突により全エンジンがストップした状況下でハドソン川への緊急不時着を成功。
乗務員を含めた155名全員が救われたこの出来事は「ハドソン川の奇跡」としてメディアでも大きく取り上げられたが、英雄であるサリーは悪夢にうなされていた…。

 時系列をずらして冒頭で英雄のアフターストーリーを描くという大胆な手法が物語の引き込み方として巧妙。
事故を描くシークエンスの圧倒的緊迫感はもちろんのこと、時系列順で事故を最初に描かずに、英雄の心理面から食い込んでいくのは憎い。
英雄であることの虚しさを感じ、この作品はどう転んでも後味の悪い結末を迎えそうだなという印象があったが、あの副機長の小粋なジョークにやられた。
 マンパワーが生みだす力や奇跡の素晴らしさを感じた作品。
エンドロールを除けば90分を切る短い時間でここまで強いドラマを描く力量は流石。
邦題もグッド!
Yoko

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