ちゃくろねこ

ハドソン川の奇跡のちゃくろねこのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
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時系列を前後する描き方が、機長のフラッシュバックや、事故後の調査過程と、巧みに重なり合っていて、とてもクレバーな感じがした。
言わばみんながネタバレ済みの有名な実話だけど、所どころ緊迫のコックピットや、乗客たちの手に汗握る避難や、救助隊の一丸となった救助の様子が挟まれるので、飽きることなく見られた。
そして少しずつ事故の全貌が明らかとなり、ラストでもろもろキレイに収束する展開が、とても気持ちいい。

サリー機長は、長年真面目に取り組んできた仕事への自信と、自らの経験への信頼があるために、絶対に揺るがない。こんな風に自らの仕事に誇りを持てるのは素晴らしい。
劇中、9.11を連想するシーンと台詞があり、それらはストーリー上必ずしも必要ではないけど、イーストウッド監督は、敢えてその場面を入れる判断を下したわけで、長年映画業界で培ってきた仕事への自信があるからできた判断なのかな、と。
実際のサリー機長とイーストウッド監督は、仕事への絶対的な誇りを持ってるプロフェッショナルという点で、とても似てるんじゃないかなと思った。
(日本公開時のレビューです)
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