とても良い意味で、現代を舞台に物語られる、現代版おとぎ話でした。
…こう表現すると、一見馬鹿にしているかのように捉えられるかもしれませんが、本作に限ってはほんとうに、褒め言葉として。良い意味で。(笑)
というのも、登場人物が一人残らず「善い人」たちなんです。ほんの欠片も嫌味がなく、あったかい世界観が独特で、とても心地好かった。
主人公の死を話の中心に置きつつも、「人の温かさ」「愛する人を思いやる心」をここまで真っ直ぐに清々しく描ききる様に、誠実さを感じました。
一見陳腐に思えるような台詞や展開の数々にも「いやいや、それはないでしょう(笑)」と水を差す気になりませんでした。
ただただ心地良く、あったかく、愛に溢れている。まさしく現代のおとぎ話でした(*^^*)