シグのすけ

ふきげんな過去のシグのすけのレビュー・感想・評価

ふきげんな過去(2016年製作の映画)
3.2
映画に対する印象なんてものは、鑑賞時の年齢、季節、体調、天気、気分、場所、時間、髪型、前科、それにその前に観た映画や、一人で観たのかとかで大いに変わるものなのでしょう。また原作を観ていた、予告で期待してた、他の映画と間違えてたとかによっても違うし、一人で観た。嫁と一緒に観た。嫁と上手くいってない。嫁が帰ってこない。たまに殺意を感じる。料理に何か入れてる。これはもう映画を観てる場合じゃありません。

たまたま【お茶漬けの味】の次に観たので寛大な心持ちで向き合える。多少癖のある作品でも、「最近の映画は流石だ。おじさんには、わかりにくいぞ。こりゃ若いモンにはかなわん。ガッハッハ」なんて葉巻をくゆらして趣味の悪いガウンを着て鑑賞出来た。

ロケ地の北品川は何度か歩いたことがあるけど、かなりうらぶれた商店街という感じで、風情があるというよりも、憂鬱な気持ちにさせるレベル(個人の感想です)なので、風変わりなこの映画の空気感はちょっときつかったかな。

確かに面白い台詞回しがいくつもあったし、子役の自然な演技は特筆すべきものだったけど、主役級(二階堂、小泉、板尾)より初めて見る脇役の方達(母親、姉、いとこ?その娘)の演技の方がかなり良かった。劇団の方なのでしょうか?そして私はいつのまにか小泉今日子が好きじゃなくなってしまってる事に気がついたのです。

ラストショットは謎を残しつつも、私は好きだ。
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