れこーど

劔岳 点の記のれこーどのレビュー・感想・評価

劔岳 点の記(2008年製作の映画)
3.0
人を寄せ付けない山、剱岳に挑んだ明治時代の測量士たちの話。

私は長野県に住んでて、たまに山に登る。だから、この撮影は季節がいくつもある事から、かなり大変だったろうと思った。山頂からの景色がどれもベストに撮られてて、よほど長期の撮影になったろうと思った。ただ仲村トオルさんがあまりに涼しい顔で山に登られていて、そこには違和感があったかな。

それと、残念だったのは、足元をあまり写していなかった事。わらじを履いた足取りを見たかった。山登りは景色を見るより、足元を見ることがほとんどで足取りに表情が出るから、そこ見たかったな。ただそこを撮るだけで山の苛酷さは伝わってくる。息使いも聞きたい。

ほとんどの場面で、気付いたらもうこんなところにいるのか、くらい楽に登ってるように見えてしまった。でも、本当は、今と明治時代で山登りの大変さはそんなに変わらないはず。おそらく今のガイドさんも昔の人と同じ考え方してると思う。歩く時間、天気、危険ポイント、人の顔色、見るところ、考えてる事はほぼ同じだろう。

雪崩れに合うとか滑落するとかより、遥かに登山自体が困難を極めていると思う。そこにもっと焦点が当てられていたらと思った。

例えばテントでの睡眠はまるで体力を回復させてはくれない。しかしそれでもやらねばならない人達、寡黙に仕事を遂行する姿を観たかった。

あくまで私見です。

高さが3000m近いと木も生えず、岩場が多くなります。

それともちろん、日本の山々が雄大に美しく撮られていて、ぜひ多くの方に見てもらいたい映画でした。
落ち着いた地味な映画なので、40過ぎのおっちゃんか山ガールにオススメします。(笑)

今度山に登ったら、測量点を探してみようかな。
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