蛙ドーナツ

ジュラシック・ワールド 炎の王国の蛙ドーナツのレビュー・感想・評価

3.5
児童文学ゴシック・ホラーの名作。
「えっ、恐竜なのにゴシック・ホラー???」って思う人、多いかもですが、最初から最後まで児童文学ゴシック・ホラー。
登場しない語り手、ジェフ・ゴールドプラムさんが「これから、このお屋敷には不吉なことが起きます」と宣言し、最後に「そのお屋敷とは全世界のことです。お屋敷から飛び出していった悪夢の怪物たちは、世界中の子供たちや大人たちのもとに届くでしょう」で終わる、完全なるゴシック・ホラー。

言っておきますがこの🐸🍩、バヨナ監督ファンです、バヨナ監督の全支持、バヨナが良けりゃそれでいいやん!!!的なタイプですが、それでも今作は「バヨナ!!!!テメーーーの趣味盛り過ぎだろ!!!!!!」と怒りました。
いや、いいんですよ、良くできて……る、と言っても過言ではない。
良くできて……る、うん……良く出来て……なんで途中から『正統派ゴシックホラー』になるんだよ!!!!!!
いや、最初からか!!!!
画面構成も、語り口も、前半のどことなくファンタジー世界を思わせる『恐竜たちのいるところ』も、全部が全部、児童文学ゴシック・ホラーだったね……。
恐竜は『子供の悪夢の化身』で、『悪い大人たちが考えなしに持ち込んだ怪物』が『孤独な子供』を襲ってくるのもまさに『児童文学』
そして、大人のクリス・プラットたちはみんなその悪夢の怪物に立ち向かえない。

考えてみれば、スピルバーグ監督が撮った『ジュラシック・パーク』は確かに「孤独な子供の悪夢に出てくる怪物で、考えなしの大人がファンタジーワールドから持ち込んでしまって、扉から出てくると大暴れして殺戮をもたらす」だったね。
そのままテーマ性を引き継いだ正当な後継者作品と言えるかもしれない……。

しかし!!!!!!
🐸🍩はね!!!!!!
観たかったの!!!!!!
ヴェロキラプトルとバイクで疾走するクリス・プラットが!!!!!!!
恐竜プロレスが観てーーーーーんだよ!!!!!!
バヨナ監督!!!!!!!!!!

チープなバーガーキングのキングサイズハンバーガーが食べたいんであって、フランスのガストロノミーなハイセンスなコース料理が食べたいんじゃないの!!!!!!

ギャーーーーーーーーーー!!!!!
消化不良!!!!!!!!
恐竜プロレスと、インドミナスに食い散らかされる特殊部隊と、バイクでヴェロキラプトルと疾走するクリス・プラットが観たかった!!!!!!!
蛙ドーナツ

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