りざ

ジュラシック・ワールド 炎の王国のりざのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりにすごい傑作を見てしまった。

好きな作家さんがよかったとツイートしていて、面白そうなのはなんとなく認識はしてた。
本当に久しぶりに予告編も大して見ずに映画館に行ったのもよかったかもしれない。

確かにあの『ジュラシックワールド』の続編だし、ハリウッド超大作でハズレってことはないだろうと思ってはいましたが、ここまですごいとは見当もつかなかった

久しぶりに大いに圧倒されて、エンドロール中も震えがきて立ち上がれないぐらいすごかった。

ただ明るくて楽しいアクション映画を観たい人には向かないかもしれない。

序盤のアルカディア号に11種類の恐竜たちを暴力的な方法で、連れ去る連中。
火山が噴火する中ギリギリで脱出した船から島を見ると、まさしく6500万年前に彼らが絶滅してしまった日を再現するような火砕流と噴石…
まさしく神の作った楽園から抜け出してしまった。
ここまでだって正直1本の映画にできたと思う。

でも、今回はここからが本当のはじまり。
オークションのシーンは醜悪としか思えない人間の業の集まりだった。
その中で恐竜たちが暴れまわるシーンは神話の中のストーリーとしか思えなかった。
インドラプトルとブルーのシーンは荒御魂を和御魂が鎮めるようにすら見えた。

そしてラスト!
ノアの方舟のように外の世界に踏み出す恐竜たち!

確かに人間の王国が堕ちた。
それはほかの誰でもない、人間によって堕とされたんだと力強く感じさせる。
外に向かって走る彼らの背中は世界の覇権が醜悪な人間から恐竜たちに譲渡された瞬間にしか見えなかった。

恐竜たちやキメラであるインドラプトルは人間の欲によって現代に作り出された。
これって核以外の新しい世界の終わりの提示で、それに撃ち抜かれてしまった気がする。
りざ

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